AIが登場する作品は多くあります。その中でも特によくある内容がAIが暴走を起こし人々に襲いかかる作品です。
暴走と言ってもAIがロボットを用いて人類と銃撃戦を繰り広げるSF映画ではなく、世の中に普及されたAIの暴走を起こす作品『AI崩壊』を紹介したいと思います。
劇場公開:2020年
上映時間:131分
制作国:日本
出典:映画『AI崩壊』本予告
AIについて
AI崩壊の作品の重要ワードはタイトル通りAIです。その為、AIについて少しまとめました。
- AIとは
- AIの歩みと未来
AIとは
人工知能(じんこうちのう、英: artificial intelligence、AI〔エーアイ〕)とは、「『計算(computation)』という概念と『コンピュータ(computer)』という道具を用いて『知能』を研究する計算機科学(computer science)の一分野」を指す語。「言語の理解や推論、問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術」、または、「計算機(コンピュータ)による知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野」ともされる。大学でAI教育研究は、情報工学科や情報理工学科コンピュータ科学専攻などの組織で行われている(工学〔エンジニアリング〕とは、数学・化学・物理学などの基礎科学を工業生産に応用する学問)。
AIの歩みと未来
AIという言葉が誕生してから半世紀以上が経ち、今では日常で耳にするワードの一つなりました。そこでこれまでのAIの歩みとこれからの可能性についてまとめました。
AIの歩み
- AI(人工知能)という言葉が誕生
1956年にアメリカの数学教授が「人間のように考える機械」を「人工知能」と名付けました。これによりAIの研究が活発になりました。 - 第1次AIブーム
1956年から1974年はAIに対しての研究が盛んに行われており、この時期を第1次AIブームとされています。この時期にAIはパズルや迷路と言ったルールがしっかりある問題を解けるようになりました。
また、「自然言語」というAIと会話もできるようにもなりました。
しかし、当時のAIには限界が見え始めブームは終わりを告げました。 - 第2次AIブーム
1980年から1987年の時期にAIプログラムの「エキスパートシステム」が多くの企業に採用された事によりAI研究が盛んになり再ブームとなりました。エキスパートシステムによりAIは実用的なツールとなり商用利用される事になります。
しかし、それでもエキスパートシステムにも限界を迎え次第にブームは終わりました。※ エキスパートシステムとは専門的な知識をルールとして教える技術の事
- 第3次AIブーム
2006年にディープラーニングが発明された事により更なる発展が起こりました。それまでは人間が細かくAIに教える事でAIは判断できるようにしていましたが、それをAIが自ら学習する事が出来るようになりました。
AIの未来
これ先のAIによる発展は多くの事を変えていく技術になっていくと思われます。
近いところでは自動車の無人運転やAI崩壊のような健康状態の管理などを行ってくれるかもしれません。
しかし、AIはものすごいスピード発展をしていき、2029年に人間と同等の知識を持ち、2045年には人間を遥かに超越した知識と知能を持つとされています。
作品内容
出典【映画.com】
キャスト
大沢たかお / 桐生浩介:「AIのぞみ」の開発者
出演作
『解夏』(2004年)
『藁の楯』(2013年)
賀来賢人 / 西村悟:浩介の義弟
出演作
『ソフトボーイ』(2010年)
『今日から俺は‼︎ 劇場版』(2020年)
岩田剛典 / 桜庭誠:警察庁捜査官
出演作
『クローズ EXPLODE』(2014年)
『パーフェクトワールド 君といる奇跡』(2018年)
広瀬アリス / 奥瀬久未:警視庁捜査一課刑事
出演作
『銀の匙 Silver Spoon』(2014年)
『地獄の花園』(2021年)
松嶋菜々子 / 桐生望:浩介の妻
出演作
『リング』(1998年)
『ホワイトアウト』(2000年)
監督 入江悠
作品
『ジョーカー・ゲーム』(2015年)
『22年目の告白 -私が犯人です-』(2017年)
主題歌
AI 『僕らを待つ場所』
AI崩壊 あらすじ
2030年では、医療AI「のぞみ」の普及により医療革命が起こり人々の生活は豊かになっていた。「のぞみ」の開発者の桐生浩介はその功績が認められ式典に参加するために日本に帰国する事になる。
しかし、帰国した時に「のぞみ」が暴走を起こし、人々の命の選別を開始する。桐生浩介は「のぞみ」の暴走を引き起こしたテロリストとして、指名手配されてしまう。警察庁捜査官の桜庭誠は監視AIを駆使し、桐生浩介を追い詰めていく。
濡れ衣を着せられた桐生浩介は「のぞみ」の暴走を止めるために「のぞみ」のシステムの再構成を試みる為に模索を始める。しかし、指名手配となった桐生浩介は警察の監視網を潜り向けながらシステムの再構成を行えるのか。
感想:ネタバレも含む
AI崩壊は日本の近い将来起こってもおかしくない現実を再現したメッセージ性の強い作品だと思いました。また、未来の技術には夢が詰まっているとも感じました。
私が感じたところは以下の通りです。
- 日本の社会問題
- AIの可能性と恐怖
- 犯人は…
日本の社会問題
日本が抱えている社会問題を織り交ぜた良い作品だと思いました。「AI崩壊」は日本の財政が逼迫し、財政の支出を減らす為にAIが価値ある人間を金額で選別を行い、国民を選別を行っています。今思えば、フィクションとしても恐ろしい作品だと思いました。しかし、これが日本の近い将来起こりうる可能性があると思うとさらにゾッとしました。
また、桐生浩介がシステムのリセットを行う為に注目した地方都市も少し触れており、作品内では都市部と格差が生まれているという事になっていました。現に優先されるの都市部で地方は後回しになっているのは間違いです。今でも感じるのは通信状態は良い例だと思います。作品では2030年を舞台にしていて近い将来というのも衝撃の一つでした。
日本の現状を見て見ぬ振りをせずに向き合って行かないと、これから先の未来の日本がないと考えさせられる良い作品だと私は思いました。
AIの可能性と恐怖
Alは第4次産業革命と言われています。作品内でも少し触れていましたが、AIにより失業者が増えデモが起こっていて、これは第3次産業革命が起こった時にも起こった事で歴史的に見ても起こるかもしれません。
AIにより時代はものすごい勢いで発展を遂げ、今よりもより豊かになると思います。しかしその反面また今とは違った新たな社会問題が浮き上がっているのだと私は思いました。
犯人は…
このような作品は政府が黒幕というのはよくあります。AI崩壊もその一つでした。
AI崩壊は政府の企みにより桐生浩介を犯人にし、政府の都合の良いシナリオにして桐生浩介を追い詰めていくのは面白いと思いました。しかし、桜庭誠の日本への愛国心から来る暴走とも捉えられるような作品だと私は思いました。
私が感じたのはやり方はともかく改革を起こさないといけないというメッセージ性を私は強く感じました。また、最後に桜庭誠が視聴者に問いかけるシーンがあり、終盤でも考えさせられる作品でした。
まとめ
いかかでした?少しでも見たくなった、興味が湧いたと思っていただければ幸いです。
AI崩壊はAIが当たり前になる明るい未来とAIが普及しても変わらない日本のこれまでの社会問題について考えるきっかけをくれるなるように感じた作品でした。
是非、日本のこれからを考えるきっかけになる映画『AI崩壊』を見て頂きたいと思います。